私は某自動車部品メーカーでECUと呼ばれる自動車部品を制御するコンピューターに搭載されるソフトウェアの開発を行っています。
私の仕事についてご紹介します。
自動車にもたくさんのソフトウェアが搭載されています。
ソフトウェアというと、パソコンやスマートフォンで動くアプリが身近だと思います。
実は自動車にもたくさんのソフトウェアが搭載されています。
例えば、衝突安全のための自動ブレーキの制御などは正にソフトウェアです。
また、運転席のモニターに表示する速度の計算も、実はけっこう複雑な計算をソフトウェアでしています。
そう考えると、実にたくさんのソフトウェアがクルマには入っているのだと想像できるでしょうか。
この仕事をはじめたきっかけ
この仕事をはじめたきっかけですが、元々小さい時からクルマが好きでした。
そして、ずっとクルマの開発に携わりたいと思っていました。
しかし残念ながら新卒の時はどの会社にも縁がありませんでした。
その後、社会人3年目で転職をしてこの業界に入りました。
ソフトウェア開発は、大学の時に始めてからゲーム作成などでハマったのがきっかけです。
始めはモジュール開発から
これまで色々な部品のソフトウェア開発に携わってます。
はじめはソフトウェアの中の小さなモジュール(部品)を開発でした。
その後、徐々に大きなモジュールを担当するようになりました。
今はソフトウェアシステム全体の設計を担当しています。
車のソフトウェア開発の仕事内容
仕事の内容についてです。
システム全体の設計は、商品開発の序盤の方から始まります。
ある程度製品の企画レベルの話から、プロジェクトにかかわっていきます。
コンセプトが固まった後ぐらいから参加して、
- 「どういう機能を実現したいのか」
- 「そのためにはどういうセンサーが必要か」
- 「どれくらいの処理能力のCPUが必要か」
など、ハードウェア担当の方とも協議して設計を固めていきます。
同時にソフトウェアの中身についても、ある程度詳細化していきます。
各モジュール設計の方が作業できるようにしていきます。
私の立場は、マネージャー
また、これは会社によると思うのですが、私の場合はソフトウェア全体の開発についてマネージャーのような役割も持っています。
進捗管理や予算管理などの管理業務です。
これはあまり楽しくはありません。
以前まったく仕事をしてくれない方が入ってきた時期がありました。
その時は、進捗が進まなくて泣きそうになりました。
やる気をださせるマネージメントは今も勉強中です。
苦労すること
苦労することとしては、やはりハードウェア担当の方との折衝です。
ハードウェアを豪華にして、頑丈にしたりスペックの高いCPUを載せたりすると、量産時の製造コストにひびいてきます。
なので「ソフトウェアで何とかしてください」と言われることが多いです。
ちゃんと説明して適切な役割分担に持っていくことは大変です。
そこを適切な役割分担に持っていけないと製品の将来性に大きくかかわってくるので気合が入る部分です。
いい設計だと思える内容に落ち着いたときは嬉しいですね。
給料は?
最後に会社の規模や待遇面について紹介します。
まず規模についてですが、会社は20,000人くらいです。
事業部だと200人くらい私のチームは10人くらいの規模です。
業界の中では中くらいの規模だと思います。
お給料は月々の額面で、残業込み40万くらいです。
これにボーナスが、夏冬あわせて4ヶ月くらいです。
お給料だけで見ると、そこまで高給ではないかもしれません。
ですが、休みもとりやすいですし、全体の待遇としては不満はありません。
クルマが好きな方でコツコツ頑張れる方にはオススメの仕事
クルマが好きな方でコツコツ頑張れる方にはオススメの仕事だと思います。
ソフトウェアは大人になってから始める方もいらっしゃるので、自分で勉強ができる方なら学生のうちに経験がなくても大丈夫です。